営業がマーケティングを兼ねる会社は多いと思います。
特に中小企業は「営業」という括りにマーケティングが入っちゃうので、そういうの好きじゃない人は苦労しそうですよね。
今回は「営業畑の人がHTMLとCSSを学ぶにはどうすればいいか?」ということを考えてみました。
HTMLとCSSの知識は無料で手に入る
Googleで「HTML 入門」とか「HTML 初心者」などのキーワードで検索すれば、簡単に目的のサイトが見つかります。
これが一番お金がかからないし、お手軽に勉強できます。
でも、あまりこういう調べ方に慣れてない人達からすると「ググって学ぶ」はかなりハードルが高いと思います。
確かに大抵の知識は手に入るのですが、Webは体系立てて学ぶのに不便です。
検索上位に出てくるサイトはそれはそれは丁寧に「HTMLとは何か」「CSSとは何か」を解説してくれていますが、サイトごとに前提としているリテラシーが違っていたり、サンプル一つとっても書き方がサイトごとに全然違うので、読み進める上でのコストが高いと感じます。
たぶん初めて学ぶ人にとっては「この図はこっちのサイトのものと同じ意味なのか?」みたいなところにいちいちつまづいてしまうと思います。
さらに初心者には不要なマニアックな小技みたいなものも併記されていたりして、やっぱりこういうところはプロの編集者がまとめる本とは違うところだなと感じます。
「ググって学べ」は検索上級者というか、バラバラのデザイン、書き方になっているサイト情報を一度かみ砕いて、自分の頭で整理できる人向けのやり方ではないでしょうか。
本なら知識を体系立てて、必要十分に学べる
本なら必要な知識を体系立てて学べますよね。
数千円の書籍台が必要ですが、多くの人にとってはこれが最善の選択肢だと思います。
ただ「本を買うならこういうところに気を付けた方が良い」という点がいくつかあります。
初版が5年以上前の本は避ける
HTMLとCSSという技術はパソコン黎明期の頃からあって、その間に何回もバージョンアップがされています。
現在は「HTML5」と「CSS3」という技術が主流で、それより前の書き方や仕様を学ぶ意味がほとんどありません。
新しいバージョンには徐々に切り替わっていったので、いつ以降の本なら大丈夫と言うのが断言できないのですが、感覚的には2018年以降の本ならほぼ問題ないのではないかなと思います。
ハンズオン形式で学べる本がオススメ
本気で学びたいなら、実際に手を動かしてコードを書いてみるのが一番理解が進みます。
そのため、ハンズ形式で一つのWebサイトを作っていくような本がオススメです。
「まずはフォルダを作りましょう」「次にファイル名に「index.html」という名前を付けて、フォルダに保存しましょう」…みたいな感じで進むやつです。
サンプルコードが掲載されている本は多いのですが、ハンズオン形式の本は意外と少ない気がします。
サンプルコードを理解して動かせる人なら良いですが、本当に初めての人はファイルの置き場所すら分からなくて困ると思います。
ハンズオン形式ならそういう部分も含めて全部本が指示してくれますので、余計なことに気を取られなくて良いのではないでしょうか。
おすすめはこの辺りかなあ。
- 1冊ですべて身につくHTML & CSSとWebデザイン入門講座(著:Mana 出版:SBクリエイティブ)
Webクリエイターボックスというサイトを運営する、Web業界ではかなり有名な方が執筆した本。サイトを見ると分かりますが、Webのさまざまな情報やテクニックを非常に分かりやすく解説されています。 - スラスラわかるHTML&CSSのきほん(著:狩野 祐東 出版:SBクリエイティブ)
ハンズオンが非常に丁寧。たぶん、パソコンに詳しくない人でもスラスラ進められると思います。著者はWebデザイン会社の社長さん。他にもWeb関係の書籍を多数出版されています。
サーバーまわりの仕組みは理解しなくてもいい
どの本でもそうですが、HTMLの説明の前に「Webサーバーとは」「アップロードとは」的な説明が入っていると思います。
最初に書いてあるから重要と思うかもしれませんが、一からサイト構築をするならともかく、既存サイトをメンテナンスする程度であれば、理解しなくてもなんとかなる部分です。
ネットワークまわりって専門用語が多くて、しかも抽象的な内容なので難しいんですよね。
HTMLとCSSの仕組み自体はそんなに難しくないのですが、Webの入門本ではネットワークの説明を避けて通れない部分がどうしてもあって、それが敷居を上げている一因じゃないかとも思ってます。
サイトの立ち上げをWeb制作会社にお願いしてメンテナンスを自分達で、という会社が多いと思います。
サイト構築はサーバー知識必須ですが、営業の管理レベルではそこが分からなくてもなんとかなるケースがほとんどです。
サーバー回りの説明は軽く流して、HTMLの学習にさっさと入りましょう。
スクールはWebデザイナーを目指す人向け
プログラミング教室のように、Web制作に特化した教室があります。
HTMLとCSSの知識はWeb制作を学ぶ過程で手に入ります。
ただ、こういうところはだいたい「Webデザインスクール」となっていて、「Webデザイナー」の育成が目的となっています。
デザインからWebの基礎的な技術まで身に付きますが「営業の管理レベルに適切か?」というと、ちょっと本格的すぎです。
費用も大変高額です。
どうしても教室で学びたいなら、自治体のイベントを探そう
自治体にもよりますが、各市町村が発行している広報誌などで「ホームページ制作教室」の会員が募集されていることがあります。
「毎月第一日曜日、計4回」のような形で、比較的スケジュール調整がしやすいものが多いです。
Webの基礎的な知識であれば、これで十分学べると思います。
独学が難しいという方は、まずは自治体の情報を探してみて応募してみてはいかがでしょうか。
個人的にはまずはチュートリアル形式の本で学ぶのがオススメです。
Webの基礎的なことが分かり、さらに深く学びたくなるようでしたら、スクール入学を検討してみてはいかがでしょうか。