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失敗しないベンダーの選び方【中小SIer編】

2021-03-26

システム開発のベンダーを選ぶ時に、大手SIerは高いから中小SIerに依頼しようと考える人も多いと思います。

今回は、中小企業にシステム開発を依頼する時の注意点について解説します。

中小SIerの主な特徴

中小SIerの主な特徴は以下の通りです。

  • 少数精鋭
  • 総合力より特化型
  • 技術力のバラツキが大きい
  • サポート体制が貧弱

詳しく解説します。

少数精鋭

中小SIerは少数精鋭のところが多いので、エンジニア=営業というところも多いです。
そのため、商談の早い段階から技術者の顔が分かるという安心感があります。

これが大手になると、営業と技術担当が別人になりますので、「営業はとても良かったのに、プロジェクト開始後に出てきたSE(システムエンジニア)がショボい」といったトラブルが発生することがあります。

このような事態を未然に防ぎやすいのは、中小SIerのメリットと言えます。

総合力より特化型

中小SIerは、大手に比べて扱っているサービスが少ないです。
その分、特定の分野に限っては大手に負けない知識と経験があるところも少なくありません。

例えばAIに強い、データ分析に強い、Webに強いなど、会社としての特徴がはっきりしています。

技術力のバラツキが大きい

中小SIerは数が多い分、会社としての当たりはずれがはっきりしているところがあります。

人材獲得に苦労している会社が多いため、技術レベルの平均値では大手に劣っているところが多いのは事実です。

しかし、中には技術力が突出した超凄腕のエンジニアがいることも。

あまり理解いただけないかもしれませんが、エンジニアの転職基準って給与より「技術的におもしろいと思えるかどうか」だったりします。

そのため、大手にはいないような超希少な人材が中小SIerに在籍しているケースが意外とあります。

サポート体制が貧弱

大手は豊富な資金力と人材を活かして、プロジェクトが終わった後もしっかりとしたサポート体制を取ってくれます。

しかし中小SIerは社員数が限られており、どうしても大手と同じようなサポート体制を作ることができません。

一人あたりが抱える案件数が多くなりがちで、繁忙期には手が回らないリスクもあります。

依頼時に気を付けること

以上の特徴を踏まえて、中小SIerにシステム開発を依頼する際に気を付けた方が良いことをまとめます。

  • クリティカルなシステムの発注は避けるべき
  • 値引き交渉は最小限に
  • 発注前にエンジニアの顔を見ておく

クリティカルなシステムの発注は避けるべき

中小SIerはサポート体制が貧弱で、24時間サポートのような要求には対応してもらえないところが多いです。

24時間365日稼働し続けることが前提だったり、システムが数分停止するだけで多額の損失が発生するようなシステムであれば、中小SIerは避けた方が無難でしょう。

どうしても発注する場合は、サポートについてしっかり相談した上で発注しましょう。

値引き交渉は最小限に

値引き交渉はほどほどにしましょう。

「安く済ませたい」と思うのは分かりますが、中小SIerは大手ほど体力がないため、長期の値引き交渉には耐えられません。

額面の問題だけでなく、交渉が長引くことで人件費がかかるためです。
SIerからしてみたら、見積もりはただではないのです。

それに「金払いが悪い」と思われることで、対応がおざなりになってしまうこともあります。値引き交渉は慎重行いましょう。

発注前にエンジニアの顔を見ておく

発注前にオンラインで構いませんので、一回はエンジニアと話をする場を設けましょう。

大手と違いエンジニア=営業というところも多いので、ハードルは低いと思います。

人とナリを確認しておくだけで、安心感が変わってきます。

中小SIerを賢く使いこなそう

いかがでしたか。

中小SIerは得意なこと、不得意なことがはっきり分かれているため、大手のようになんでもお願いできるというわけではありません。

しかし特定分野に特化している分、上手く使えば大手より頼りになることがあります。

大手と比べた場合、費用面に焦点があたりがちですが、それよりも技術分野を見極めてベンダー選定を行うのが成功のコツです。

この記事がみなさまのご参考になれば幸いです。

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